UPS(無停電電源装置)に関するFAQ

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UPS(無停電電源装置)に関するFAQ

Q1.
UPSとは何ですか?
A

UPS(無停電電源装置/Uninterruptible Power Supplies)は、バッテリ内蔵の装置で、突然の停電や電力トラブル時、バッテリからの電力供給に自動的に切り換えて、電源をバックアップする装置です。
電力トラブルには、停電のほか、瞬時電圧低下(サグ)、サージ、電圧低下、過電圧、ノイズ、周波数変動、スイッチングノイズ、波形歪みなどがあります。用途、目的によって、UPSを選定ください。

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Q2.
UPSに接続する機器はどんなものでも大丈夫ですか?
A

基本的に、UPSの出力コンセントへ接続する機器の「最大消費電力(W)」が、使用するUPSの「出力容量(W)」を超えるものでなければ可能です。但し、UPSに対して、瞬時に高い負荷がかかるような機器(レーザープリンタ、掃除機等)の接続をご検討の方は、販売元または弊社にご相談ください。

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Q3.
UPSにはどのような方式がありますか?
A

UPSには、「常時インバータ給電(オンライン)方式」「常時商用給電(オフライン)方式」「ラインインタラクティブ方式」があります。詳しい説明は「UPS方式の違い」をご覧ください。
当社では「常時インバータ給電方式」「常時商用給電方式」の製品を用意しています。

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Q4.
電圧の波形によって適合する接続機器の違いはありますか?
A

常時インバータ給電方式のUPSは常に「正弦波」出力ですので、あらゆる接続機器に適しています。
UPSminiシリーズは、常時商用給電方式で、バッテリ運転時の出力電圧波形が「矩形波」なので、接続機器によっては適合しない場合があります。たとえば、接続機器の電源入力にトランス、コイル、モーターなど誘導性負荷がある場合や、接続機器に使われている電源が力率改善されている場合は、販売元または弊社にご相談ください。

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Q5.
UPSに使用する入力電源の電圧の許容範囲はどのくらいですか?
A

許容範囲はUPSによって異なります。以下をご覧ください。
許容電圧変動範囲を上下に超えると、バッテリ運転に切り替わります。
<UPS別許容範囲>

機種名 電圧変動範囲 起動電圧範囲
Hyper-S、HyperPro、HyperF(HPF)シリーズ AC100V-20%〜+32% AC100V-15%〜+32%
HyperF(HSF)シリーズ AC100V-15%〜+32% AC100V-10%〜+32%
Hyper-ULシリーズ AC100V±15% AC100V-10%〜+15%
Super Smartシリーズ AC48V(50%負荷時)〜146V AC85V〜146V
UPS610SP、UPS1010SP、UPS3010SP、
UPS610ST、UPS1010ST
定格電圧-22%(100%負荷時)
〜146VAC
定格電圧-15%〜146VAC
UPS1510SP、UPS1510ST 定格電圧-22%(100%負荷時)
〜140VAC
定格負荷-15%〜140VAC
UPS6020SP AC200VAC時-22%〜268VAC
その他定格電圧時-22%〜292VAC
AC200VAC時-15%〜268VAC
そのほか定格電圧-15%〜292VAC
UPSminiシリーズ AC100V±15%

※UPSminiシリーズは「常時商用給電方式」なので電圧の安定している場所でのご使用をおすすめします。

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Q6.
通常運転時から停電発生時の出力(バッテリ)切替時間はどのくらいですか?
A

切替時間はUPSによってことなります。以下をご覧ください。

<UPS別停電切替時間>

  • Super Power、Super Tower、Super Smartシリーズ(常時インバータ給電方式)
    停電切替時間:無瞬断
  • Hyper-S/Pro/UL、HyperFシリーズ(常時インバータ給電方式)
    停電切替時間:無瞬断
  • UPSminiシリーズ(常時商用給電方式)
    停電切替時間:10msec以下

※但し、UPSminiシリーズは「常時商用給電方式」ですので、電圧の安定していない場所での使用には向いていません。

常時インバータ給電方式はバッテリ運転への切替が無瞬断ですので、特に信頼性の求められる機器への使用に適しています。

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Q7.

UPSの使用環境(設置場所、周囲温度等)に制限はありますか?

A

UPSの使用環境に制限はあります。下記のことをお守りください。

<使用環境>

  • 本装置は室内用ですから、直射日光や風雨の当たる場所に設置しないでください。
    また、高温・湿気・埃・塩分・腐食性ガス・振動・衝撃のある場所は避けてください。
  • 本製品は空冷方式ですから、周囲に換気スペースが必要です。(詳細は取扱説明書に記載)

  •                
機種名 使用環境温度 保存環境温度 環境湿度
Hyper-S、HyperPro、
Hyper-UL
Super Smartシリーズ
0℃〜+40℃ -15℃〜+40℃ 10%〜90%以下(無結露)
Super Power、Super Towerシリーズ 0℃〜+40℃ -15℃〜+50℃
UPSminiシリーズ 0℃〜+40℃ -15℃〜+50℃ 0%〜90%以下(無結露)
Hyper Fシリーズ -10℃〜+55℃ -15℃〜+55℃ 10%〜90%以下(無結露)

※但し、環境温度はなるべく20℃〜25℃でご使用ください。温度が高いとバッテリの寿命が短くなる恐れがあります。

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Q8.

UPSの置き方に制限はありますか?

A

UPSの使用環境に制限はありますが、UPSの置き方については、特に制限とするものはありません。
但し、下記事項に注意してください。

<注意事項>

  • 通気口は一切ふさがないでください。(全面、背面) 通気口をふさいでしまうと、UPS内部に「熱」がこもってしまい、UPSの故障の原因になります。
  • UPS内部でバッテリの設置してあるほうを下側にしてください。 バッテリはかなり重量がありますので、バッテリ部分を上側にしてしまうと、UPSの筐体に負担がかかり、変形する恐れがあります。また、状態によっては重心が悪くなり、転倒する可能性が高くなります。
  • UPS610SP、1010SP、1510SP、3010SPは縦置きは推奨していません。

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Q9.

UPSの出力容量に対して、接続する機器の消費電力が小さいと停電時のバックアップ時間は延びますか?

A

接続負荷が小さい場合、停電時のバックアップ(停電保持)時間は延びます。

  • バックアップ時間の考え方(バッテリの満充電時です)
    1. 各機種の出力容量の50%で定格停電保証時間の約3倍保証時間
    2. 各機種の出力容量の20%で定格停電保証時間の約6倍保証時間
    3. 各機種の出力容量の10%で定格停電保証時間の約12倍保証時間

下記表は、UPSのバックアップ時間を新品時に測定した結果の一例です。目安にして下さい。(単位:分)

機種 出力容量(VA/W) 出力電力(%)
100% 90% 80%70%60%50%40%30%20%10%
UPSmini500II
mini500IIBU
500VA/300W 4 6 7 - 11 15 21 28 39 86
UPSmini350T350VA/210W 5 6 8 10 13 17 23 32 51 91
UPS310HS350VA/250W 5 6 8 10 13 17 23 32 51 91
UPS610HSF
610HPF
610HUL
600VA/420W 7 10 13 13 19 25 32 44 65 110
UPS1010HSF
100HPF
1010HUL
1000VA/700W 7 9 12 13 19 24 31 45 71 135
UPS1410HP1400VA/950W 10 12 15 17 21 27 35 48 73 138
UPS3010HS3000VA/2100W 10 12 15 17 22 30 41 58 83 155
UPS3020HP7 8 9 12 16 19 25 37 63 136
UPS3010HS-30
3020HP-30
33 37 44 51 66 84 108 147 215 415
UPS510SS500VA/400W 2 2 3 4 5 6 8 13 28 58
UPS1010SS1000VA/800W 2 3 4 5 7 9 12 18 28 58
UPS610SP 600VA/480W 6 7 9 11 14 18 23 33 50 86
UPS1010SP 1000VA/800W 6 7 8 10 13 17 23 33 50 95
UPS1010SP-BS
(本体+増設1台)
29 33 38 44 55 69 85 111 169 303
UPS1010SP-BS
(本体+増設2台)
53 59 72 84 103 125 152 201 311 529
UPS1010SP-BS
(本体+増設3台)
80 90 106 121 148 182 231 312 444 712
UPS1510SP 1500VA/1050W 3 4 5 6 8 10 14 20 30 63
UPS1510SP-BS
(本体+増設1台)
18 21 27 32 39 50 68 93 141 258
UPS1510SP-BS
(本体+増設2台)
37 42 53 60 74 96 121 170 255 457
UPS3010SP3000VA/2500W 4 5 6 8 9 12 16 23 37 76
UPS3010SP-BS
(本体+増設1台)
22 25 31 35 43 55 70 96 153 252
UPS3010SP-BS
(本体+増設2台)
39 41 44 58 63 87 125 151 243 525
UPS6020SP 6000VA/5000W 3 4 5 6 8 9 10 16 29 62
UPS6020SP-BS
(本体+増設1台)
23 26 31 36 44 56 71 99 154 300
UPS610ST600VA/480W 10 12 14 18 21 28 36 50 77 140
UPS1010ST1000VA/800W 8 9 11 14 17 22 30 41 64 122
UPS1510ST1500VA/1050W 6 7 8 10 13 16 22 32 50 94

※満充電、初期値、周囲温度20℃。
※この値はあくまで実力参考値であり、保証値ではありません。

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Q10.

UPSを購入すればシャットダウンまでできますか?

A

UPSのみでは、OSをシャットダウンすることはできません。
OSをシャットダウンさせるためには、UPS監視ソフトウェアとコンピュータとUPSが通信するための専用ケーブルが必要になります。専用ケーブルは、UPS監視ソフトウェアに添付しています。UPS監視ソフトウェアは、対応機種、用途により選定してください。

また「UPS電源管理ボード」はUPS監視ソフトウェアの機能を搭載しています。
お客様自身で監視ソフトをご用意される場合は、「インターフェイスケーブル」をご使用ください。

※Super Powerシリーズ、Super Towerシリーズは、UPS監視ソフトウェアと別売りの通信ボードがセットで必要です。

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Q11.

UPSの背面についている「9ピン」のコネクタはどのように使用するのですか?

A

UPS背面のコネクタは、専用のインターフェイスケーブルを使用し、UPSの監視や制御を行う場合に使用します。UPSminiシリーズ以外は、監視ソフトを別途ご購入していただくことにより、使用が可能となります。各UPSの対応ソフトについては「UPS監視ソフトウェア」をご覧ください。

※Super Powerシリーズ、Super Towerシリーズは、別売りの通信ボードにて対応します。
※UPSmini500IIBU、UPSmini350T、UPSmini800SWはUSBコネクタです。

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Q12.

パソコンの自動立ち上げについて

A

パソコンには、一度電源を切るとパソコンのスイッチを押さないと電源が入らないものがあります。
パソコンをUPSの電源供給開始により自動起動させるには、パソコンの「BIOS」メニュー(Power managementをdisenableなど)や、パソコンのディップスイッチにより設定変更できるものがあります。
設定方法については、ご使用のパソコンメーカーに問い合わせてください。

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Q13.

停電の状態からUPSを起動させることはできますか?

A

停電の状態からUPSを起動させる機能を「コールドスタート機能」または「バッテリスタート機能」といいます。「UPSmini500SW(YEUP-051MASW)UPSmini800SW(YEUP-081MASW)」はコールドスタート機能搭載なので、停電の状態から起動できます。
そのほかの製品はこの機能を備えていないので、通常の状態のうちに、あらかじめUPSを起動させておいてください。

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Q14.

VAとは(VAとWの違い)

A

交流電圧(商用電源電圧)は、正弦波を示しますが、交流電流波形がパルス状に近い形をしていることに起因します。電圧はあるけれど、電流が流れない斜線部分以外を無効電力と呼びます。この無効電力を含んだ電力を「皮相電力」といい、無効電力を除いた電力を「有効電力」といいます。

皮相電力 = VA
有効電力 = W
と表示します。これは力率改善回路によって皮相電力と有効電力の関係がかわりますので、VA表示よりはW表示の数値が一般的なので、Wの数値をご確認の上、ご購入下さい。

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Q15.

消費電力の計算方法は?

A

UPSの選定を行う上でまず必要なのが、UPSに接続する機器の消費電力を計算することです。
保護するサーバー、周辺機器などが決定したら、消費電力を算出します。
【VA=V:電圧(ボルト)×A:電流(アンペア)】
サーバー及びPCの取扱説明書・カタログ・装置の裏面などに表示されている消費電力を以下の計算式でVAに換算して合計し、UPSに必要な電力容量を計算します。取扱説明書がない場合は、メーカーに問い合わせれば教えてもらえます。

  • 消費電力がW(ワット)で表示されている場合

    VA=消費電力(W)÷力率(0.7〜0.8)
    ※一般的にサーバーの力率は0.7〜0.8。負荷率がわかる場合はその数値を使用します。

  • 電流A(アンペア)で表示されている場合

    VA=電圧(V)×電流(A)

<計算例>

  • 320W表示のサーバー…320W÷力率0.8=400VA

    0.2A表示のルーター…0.2A×100V=20VA

消費電力に合わせたUPSの選定は、こちらのツールをご利用ください。
UPS選定ツール

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Q16.

テスターを使ってUPSの出力電圧を測定したときに、80−85Vしか表示されません。

A

「TRUE RMS(真の実効値)」測定ができる電圧計やテスターをご使用ください。
多くのテスターでは真の実効値が表示できず、正弦波でない波形を測定した時に正しい実効値が表示できません。

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Q17.

バッテリ交換の推奨時期が過ぎてしまった場合は、どのようになるのですか?

A

バッテリは消耗品ですので、交換時期が近付くにつれて、バッテリの機能が低下します。交換時期が過ぎてしまうと、停電が発生してもバックアップの機能が働かなくなります。さらにそのまま使用を続けるとバッテリが劣化し、液漏れ等が発生する場合があります。
バッテリの交換推奨時期については、下記「UPS機種/使用環境別バッテリ交換時期」をご覧ください。
なお、バッテリは使用環境(高温等)や放電回数により、寿命が短くなる場合がありますので、ご注意ください。
また長期間UPSを保管する場合は、3ヶ月に1度は電源を入れて充電を行ってください。

<UPS機種/使用環境別バッテリ交換時期>

機種名 使用環境温度 期待寿命 バッテリ交換時期
Super Power、Super Tower、
Hyper-S、
Pro、ULシリーズ
20℃ 5年 4.5年
30℃ 4年 3.5年
40℃ 2年 2年
Super Smart、UPS310HS、
UPSminiシリーズ
20℃ 7年 6.5年
30℃ 6年 5.5年
40℃ 3年 2.5年
Hyepr Fシリーズ -10℃〜+30℃ 7年 6.5年
40℃ 5年 4.5年
50℃ 3年 2.5年
55℃ 2年 1.5年

※UPSminiシリーズはバッテリ交換より、装置を買い換えたほうが安価で容易です。

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Q18.

接続機器に給電しながらバッテリ交換することはできますか?(バッテリホットスワップ)?

A

通電した状態で接続機器にスルーで給電(AC出力)しながらバッテリ交換することを「バッテリホットスワップ」といいます。以下の製品は、バッテリホットスワップ対応ですので、給電しながらバッテリ交換が可能です。ただしバッテリ運転時は、交換は行えません。

バッテリホットスワップ対応機種
Super Powerシリーズ UPS610SP、UPS1010SP、UPS1510SP、UPS3010SP、UPS6020SP
Super Towerシリーズ UPS610ST、UPS1010ST、UPS1510ST
Hyper-Sシリーズ UPS2010HS(※)、UPS3010HS
Hyper-Proシリーズ UPS3010HP(※)、UPS3020HP、UPS5020HP(※)

(※)本体は既に販売を終了しています。

そのほかの製品は、一旦UPSの電源を落としてから、バッテリ交換を行ってください。
関連情報:「増設・交換用バッテリ

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Q19.

UPSに接続している機器を立ち上げると警告ランプ(CAUTIONまたはOVERLOAD)点灯してしまいますが?

A

以下の2点が考えられます。万が一症状が以下にあてはまらない場合は、弊社営業までご連絡下さい。

  •  起動時のみ「CAUTION」ランプ又は、「OVERLOAD」ランプが点灯し、起動後通常運転時は消えている場合

    接続されている機器が、起動時に多くの電流を必要とし、一時的にUPSの出力容量を越えるため、UPSが「過負荷」を検出していると考えられます。回避する方法としては、UPSに接続されている機器の負荷を減らすか、UPSを1ランク大きな物にする必要があります。

  •  起動時に「CAUTION」ランプ又は、「OVERLOAD」ランプが点灯し、そのまま通常運転中も消えない場合

    UPSに接続されている機器の消費電力が、UPSの出力容量を越えている可能性があります。回避する方法としては、UPSに接続されている機器の負荷を減らすか、UPSを1ランク大きな物にする必要があります

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Q20.

UPSはどのように選定すればよいですか?

A

UPSの選定は、

  1. 接続する負荷機器の消費電力より余裕をもつこと。
  2. 希望する停電保持時間
  3. 形状(タワー型またはラック型)
  4. 電圧環境(100Vまたは200V)
  5. 給電方式(バックアップの目的によります)

などの条件によります。

まずは 「UPS選定ツール」 をご利用ください。

UPS選定ツール

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Q21.

カタログ/マニュアルはありますか?

A

こちらからダウンロードできます。

カタログ・マニュアルなどのダウンロードはこちら

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