◆停電の際、シャットダウン設定で設定した時間でUPSが停止しない

次の原因が考えられます。
(1)シャットダウン設定のシャットダウン処理時間(ディレイ3)で指定した時間よりも
実際にシャットダウンのスクリプト処理にかかった時間の方が長いとスクリプト処理時間が優先されます。
例えばシャットダウン設定のシャットダウン処理時間(ディレイ3)を60秒にしていても
シャットダウン処理に120秒かかった場合、シャットダウンの処理時間は120秒となります。
その場合、UPSが停止するまでに余分に60秒かかります。
これはシャットダウンスクリプトによりシャットダウンが安全に行えるための仕様です。
これはログ表示でイベントログを確認していただくと[Script No. xx 開始]から
「OSシャットダウンスクリプト実行完了」までの時間がシャットダウン設定のシャットダウン処理時間(ディレイ3)で
指定した時間より長い場合はこれに当たります。

(2)シャットダウン設定で指定した時間よりも(10〜30秒程度)少し遅れる場合
イベント設定でメールやメッセージを送信する指定になっていると、これらが行われるまで
処理が遅延されます。

(3)イベント設定でメールを送信する設定になっていて、実際にはメールが送信できない場合に
全体の処理が遅延し、UPSの停止が遅くなることがございます。
実際に停電が発生しますとゲートウェイやメールサーバー、またはその間のハブ等の電源が止まり
メールサーバーやゲートウェイにアクセスできないことがあります。
その場合、メール1件に付きタイムアウトになるまで10秒〜30秒ほど処理が遅延します(*1)。
Ver.3.04.02以下ではメールの送信先アドレスが複数指定されている場合、それぞれで上記の時間がかかりますので、
4ヶ所に送信している場合、1つのイベントに付き4倍時間がかかります。
Ver.3.04.03以上では複数の送信先も一度の処理に変更されましたので、送信先の数は無関係です。
UPS警告発生、AC停電発生、シャットダウン準備中、シャットダウン開始、OSシャットダウンスクリプト実行完了の
各イベントでメールを送信する場合、それぞれで上記遅延が発生することがございます。
停電が発生した際に、メールサーバーまでの経由の電源が確保されているかをご確認下さい。

これはログ表示でイベントログを確認していただくとUPS警告発生とAC停電発生の間の時間(通常数秒以内)、
シャットダウン開始と最初の[Script No. xx 開始]までの時間が同じくらい遅れている場合は
この現象が考えられます。

*1 弊社の環境での遅延時間の実例です。ネットワーク環境、構成、設定によりこの時間は変化します。
◆メールサーバーがネットワークアドレス外の場合
・ゲートウェイが設定されていて、ゲートウェイが正常に動作し、メールサーバーが無い場合  約30秒 
・ゲートウェイが設定されているが、ゲートウェイとして動作していない場合  約30秒
・ゲートウェイが設定されているが、存在しない場合  約12秒
・ゲートウェイが設定されていない場合  約11秒
◆メールサーバーがネットワークアドレス内の場合
・メールサーバーが存在しない場合  約10秒
・メールサーバーは設定されているがメールサーバーではない場合  通常1秒以内
◆正常にメールサーバーに送信できた場合  通常1秒以内


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